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昨日はある照明メーカーのセミナーに行ってきました。

意匠屋さんにとって照明計画は大変重要な要素にも拘らず、
その決定のプロセスは経験則によることが多いように思われます。
ひとつには照度等の計算上のデータと実際に出来たときの明るさの印象が
なかなか一致しない点があるため、データに頼れないという意識になるのでしょう。

ですが、少なくとも一つの指標にはなると私は考えますので、
その指標となるデータを読み取る技術を教えていただきに行ってきたと思っています。

010912.jpg

今回の物件は、
出来るだけシンプルに!
がテーマでしたので、照明計画は懲りすぎないように心がけたのですが・・・
現場に言わせればそうでもないようです。

そう言われれば、写真の奥に見えるものが間接照明で、
やることやっちゃっているのね
なんて思うわけです。

それはさておき、照明計画も難しいですね。
上の写真と下の写真は同じものですが、データ上で明るさを変えています。
実際の印象は下に近いと感じていますが、元データは上になります。

020912.jpg

本当に必要な明るさはどのくらいで、色もこのような電球色が相応しいのか、
あるいはもっと太陽光に近い色が良いのか・・・
それも好みで決めていいのか、
デスクワークの仕事をするなど置かれた環境に合わせて採用するのか・・・

考えねばならない要素はいくらもありますね。
もちろんコストも考えねばなりません。

出来上がってみて一番 “しまった” 、と思うことが多いのが照明計画かも知れません。
大抵は明るすぎる事が多いのですが・・・
ですので、今回は結構絞り込んだ計画としたはずなのですが・・・
なぜか最終的には灯数が増えてしまっています。

現場の、
暗すぎるんじゃないですか~
という声に負けてしまったのです。

個人的な感覚からすると、
原設計のままで良かったかな、と思っていますね。




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「空間構成」

狭小敷地の3階建ですから、
平面的な広がりや変化を、所謂「間取り」で構成することは難しく、
総3階建で、かつ1層ワンルームのオープンな空間にどれだけ変化を付けられるか、
個人的には結構重要なテーマだと考えていました。

010904.jpg

その解決策として取り上げたのが、わざと段差をつけること。

段差の上のゾーンは座位を想定し、下の椅子座のゾーンとの区別と融合を図りました。
座位ゾーンでは寝転がるのもよし、リラックスすることが狙いの空間です。
3階は大きなベッドという見方もできます。

020904.jpg

で、その計画は概ね達成されているように思います。

一般的な常識からすると、当然バリアフリーを意識しなければならないところで、
段差をわざと設けるのもいかがなものかと考えましたが、
上記の目的が優先し、施主も同意してくれましたので
実現の運びとなりました。

どうでしょうか、やはり一般の方からすると違和感がありますかね?

もっと打ち明けますと、高低はこの段差(あっ、天井の段差や3階には勾配天井もあった!)。
前後(あるいは左右)には
テーブルが上のゾーンまで貫入し、
また、階段が段差位置よりも手前にずれています。

こうしたことで、平面的には1室の繋がった空間に変化が生まれている、
と設計者としては勝手に思い込んでいるわけです。

何度も言いますが結構重要なことなんですよ・・・。
全部フラットで、全然変化のない空間を横にお見せできないので
その比較はできませんが・・・。

無垢材を身近でローコストに実現する!

設計の最初から掲げたテーマでした。

010903.jpg

その思いは概ね実現できたのではと考えています。

設計の始めには杉材で考えていたのですが、
ひょんなことで知り合った奈良の製材所さんが桧が得意とのことで、
そのコストを聞いてビックリ!

こちらの想定していたコスト同等、あるいはそれ以下で手に入るとのこと。
そこで桧材ばかりの家を造ることに方針を転換したのでした。

写真の床材の赤い丸は生き節で、少し多いかなとも思いますが、
これも桧材らしくてもいいと思いますね。

020903.jpg

扱いはこれもやはり大工さんに苦労を掛けたみたいです。
幅も広く、長いものでは5Mもあったので、
一見反っていないようでもそれなりに修正が必要であったようです。

また、死節の補修がされておらず(工務店は騙されたと笑っていましたが)、
これも大工さんの手加工でお願いしました。
手間を取らせましたが、
おかげで節補修がどのように行われるかをマジマジと観察できて、
私的には満足でしたね。

今後もこういった材料を私は積極的に使っていきたいと考えています。

「クレームが怖い」
現場でよく聞く言葉です。

無垢材が現場で評判が悪い1番の理由がこれ。
ですが、私はこれらの無垢材を使って、クレームらしいクレームに当ったことはありません。

事前にその欠点や特徴をしっかりと説明するのはもちろんですが、
空いたって、反ったって、その香りや肌触りに比べれば許容できるのでは・・・
なんて思うのは浅はかな設計者の考えなのでしょうか。




外部に関してですが、
焼杉貼りは施主共に結構こだわっていた部分なので実現できて良かったと思っています。

010902.jpg

ただその取扱いには苦労しました。

使用した材料は焼き放した杉板の上にクリア塗装が施されているので、
簡単に触っても汚れはしないのですが、
外壁に貼るには当然カットしなければならず、そうすれば木口面が露わになり、
炭を伴った粉が大量に出て、体の穴という穴を襲ってくるのです。

毎日の仕事が終わる頃には鼻腔や喉の奥がいがらっぽくなって大変でした。

苦労した甲斐があったというわけではないですが、
意匠的には思ったような出来栄えで、
後はどれだけこの材料が持ってくれるのかということになってくるでしょうか。

おい、おい、問題ないから使用したんじゃないの?

そう思われますよね。
昔から使用されてきた材料と言う点で、
無垢の板材をそのまま使用するよりは耐候性に優れているでしょう。

しかしながら、昨今よく使われる窯業系サイディングなどに比べれば
防火性、製品の安定性は当然おちます。

焼杉なんて、梱包を外した時から製品が歪んでいるのですから。
ただ、サイディング自体も結局はコーキング頼みみたいなところがあって、
防水性が万全であるわけではありません。

これも結局、私と施主のエゴが反映したもの、
そういえるのかもしれません。

焼杉が使いたかったから、それに対応した仕舞を考えようと・・・
こういった住宅の作り方もあるということでしょうか。

020902.jpg

もう一つ外部で苦労したのは玄関廻りのルーバー建具です。
意匠的なキーワードとなっていたものですので、
工事の最終盤に設置が出来た際は、それだけで十分に満足したものでした。

しかしながら、そうとばかりも言っておられず、
やはり無垢の木材を外部に使用する難しさを痛感することになりました。

まぁ、材料も一等材の中から良いものを選別して使っただけですから、
それ程、性のいいものではありません。
また、建具製作の扱いではなく、
現場製作であったこともその精度を確保するのが難しかった点です。

普段は問題ないのですが、雨が強く降ったりすると、歪みが出てきます。
外部ですが、施錠を施したことからそれなりにシビアな納まりとなるため、
反りが出るとどうしても動きが悪くなります。
ある程度予想していたことなので慌てはしませんが、
これから設計することを考えれば、
安易に計画に組み込むことは躊躇しますね・・・難しい。

などなど、無垢材を使用したことの悪い面ばかりを挙げたようになっていましましたが、
良い面というのはそこはかとなく感じるものなのかもしれません。

それこそ、当ブログを見ていてくださる方には
是非ともこの住宅を体験してみてください、と申し上げたいところです。


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